西千葉教会 日本キリスト教団 西千葉教会


◇聖書の言葉◇

11月の聖句

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文:藤野雄大伝道師

  「七日間、主の選ばれる場所であなたの神、主があなたの収穫と手の業をすべて祝福される。あなたはただそれを喜び祝うのである。」     

(申命記16章15節)

 ホームページをご覧の皆様、秋も深まる今日この頃、元気にお過ごしでしょうか。先月は、食欲の秋について触れましたが、今月も引き続き、食べ物のことを記したいと思います。
 そもそも、宗教と食事というのは、極めて密接な関係があります。なかでも農作物の収穫に関することは、宗教行事の中でも中心的な位置を占めることが多いです。たとえば、日本でも、11月には勤労感謝の日があります。これは、よく知られているように皇室で行われている新嘗祭という稲の収穫を感謝するお祭りが起源になっています。
 キリスト教にも、収穫を感謝する信仰があります。旧約聖書の時代には、イスラエルの人々が守るべき三大祝祭日として、除酵祭(大麦の刈り入れの祭り)、七週祭(小麦の刈り入れの祭り)、仮庵祭(小麦の収穫が終わったことを記念する祭り)が定められています(申命記16章)。麦の収穫の時期に合わせて、このお祭りは太陽暦の5〜6月ごろに行われていたようです。そして三つの祭り全てが穀物の収穫に関係しています。日本とは時期が異なりますが、やはり収穫を感謝するという行為は、普遍的なものなのでしょう。
 私どもの教会の属する日本基督教団でも、11月の第4日曜日を収穫感謝日と定めています。これも旧約聖書の時代の収穫祭とは、時期が異なっています。なぜ、5〜6月ではなく11月なのでしょうか。単純に考えれば、11月に収穫祭を行う方が、日本人の感覚に合っていたからとも言えます。しかし、それ以上にアメリカの教会の影響も無視できません。
 アメリカでは、11月の第4木曜日に感謝祭(Thanksgiving Day)が祝われます。これは、諸説ありますが、一般的には1621年にプリマス植民地に移住した最初期の開拓者たち(巡礼父祖:Pilgrim Fathers)に由来すると考えられています。彼らは、宗教的理由による迫害を逃れるためにヨーロッパ大陸から北米に移住して来ました。最初の年、彼らは長く厳しい冬を経験しました。飢えと寒さによって、多くの死者が出たと言われています。しかし極寒の冬を乗り越えた次の秋には、まれに見る豊作に恵まれたようです。その豊作を神に感謝したのが、感謝祭の起源とされています。日本のプロテスタント教会の多くは、アメリカの教会に直接のルーツを持っているので、おそらく明治以降に来日した宣教師の影響で、11月に収穫感謝日を祝うようになったのでしょう。そのように考えるなら、日本のプロテスタント教会にとって、この日は、その年の収穫を感謝することに留まらず、自分たちの信仰の起源を思い起こす日でもあります。そのため、この日には特別な礼拝を捧げる教会もあるようです。これはとても良い習慣だと思います。
 現代日本では、食べ物のありがたみを意識することは多くありません。しかし食事は、神の恵みであり、私たちの命の源です。厳しい自然の中で生き抜いた先人の歩みを覚えつつ、日々の食事を感謝していただきたいものです。

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